土田晴信のブログ (Hal Tsuchida's Blog)

Hammond A100のレストア 5 

ハモンドオルガンにはコーラスビブラート(C/V)が付いているのですが、その回路でコンデンサーと抵抗で成り立っている部分があります。ビブラートラインと呼ばれるものですが、そのコンデンサーと抵抗を全て交換しました。 

さてこのオリジナルのものはワックスコンデンサーで大体64年以前のハモンドオルガンに使われています。そして必ずと言っていいほど経年劣化しているんです。しかし一部の演奏者や修理技師はオリジナルの部品に変にこだわるあまりに経年劣化している部品を交換しません。そして理由としてはオリジナルのサウンドでなくなってしまうということなのですが、経年劣化した部品では当然オリジナルの良いサウンド、つまり生産されたばかりのサウンドは出ません 。 

と言う訳でこのビブラートラインのワックスコンデンサーと抵抗を全て質の良いこの回路にあったものと交換しました。交換後はとても良い感じでコーラスとビブラートがかかります。 

後期型の赤いコンデンサーのものは交換しなくても良いのですが、ワックスコンデンサーのものは交換しないと本来のスペックには戻らないです。 

ちょうど交換した時に古いこのワックスコンデンサーがどれだけ劣化しているか測定してみました。全部の部品がへたっていて多くは通常の数値の2倍になっていました。これでは本来の音はでません。そしてこれを本来の音とは言えません。 

何回もこの作業はやっているのですが今回は特に綺麗に仕事ができました。 

そしてキャビネットの歪みの原因がわかり、本来あるはずのビスがない事に気が付きました。このビスは特殊なのでお世話になっているパーツショップでも絶対に手に入らないので、ホームセンターに行って互換性のあるものを見つけて取り付けました。こうやっていろいろと直していると過去にどのような事が起きたのかかなり推測できます。このハモンドも家に届いた時はそんなに良い状態ではなかったのですが、部品交換や修理を丁寧に時間をかけてきたおかげでどんどん良くなってきてます。ビンテージハモンドは良くない状態でも修理すればとても良いものに仕上げる事もできます。これは絶対に現行のデジタルオルガンでは部金交換以外はできないです。 

ということであと1/4ぐらい作業が残っている状態です。でもまだ20時間はかかりそうです。やるなら徹底的にレストアします。

 

 

 

Hammond A100のレストア 4 

レストア中のハモンドオルガンのA100がレストアしたレスリースピーカーの45と接続できるようになりました。接続するには26-1キットを使います。リバーブアンプAO44とパワーアンプAO39のへたっているコンデンサーと真空管を全て交換、プリアンプAO28のコンデンサーと抵抗と真空管の多くを交換しました。残るはビブラートボックスとトーンジェネレーターのコンデンサー交換が残っていますがこれは追々作業しようと思います。鍵盤部分は全ての清掃と調節を終えたのでとてもタッチが良くて綺麗です。 

他にも足鍵盤のフェルト交換やその他の作業がまだ残っていますが少しずつ行っていこうと思います。

配線やその他、とにかくできるだけきれいにレストアするように心がけています。

 

 

Hammond A100のレストア 3 

Hammond A100のレストアの続きです。

足鍵盤の接点部分のすべてのクリーニングと錆取り(除去できるだけ) 
足鍵盤のフェルト交換 

ペダルマットの交換(あえて茶色から黒のものに替えてアクセント付け) 

下鍵盤すべての鍵盤のクリーニング 
下鍵盤のシャーシの錆取り 

上鍵盤すべての鍵盤のクリーニング 

両鍵盤のフェルト交換 

ドローバーのすべての部品にクリーニング 

コントロールパネルの接点クリーニング 

マッチングトランスのケース、コントロールパネルボックスケースなどクリーニングと塗装 

リバーブつまみとビブラートコーラスのつまみのクリーニングと塗装 

書いたのを見ると特に大したことないのですが、全部で50時間近くかかった気がします。まとめてなかなか時間が取れないので、できる時に一気にやってしまいました。 

ということで見た目はかなりピカピカの状態で、鍵盤の感触、ドローバーの動き、プリセットキーの引っかかりなどすべてにおいて本当に良い状態になりました。もともとの状態があまりにも埃だらけで汚かったので、それに比べると新品とまではいきませんがそれに近い状態になったのではないでしょうか。 

友人や知人にビンテージのハモンドオルガンを持っている人がいますが、まずこれらの修理はやらないでしょう。というのもやらなくても問題なく動くことがほとんどだからです。ビンテージのハモンドは耐久性も高く、アナログ楽器なので騙し騙し使えます。でもこのA100は63年製なのですでに55年は立っていて全くメンテナンスされてないといっていいほどの状態だったので、今後何十年もメンテナンスしないでとても良い状態で弾き続けるにはここまでするのが必要だと思いました。 

それと一つ一つの箇所を修理するのに時間がかかります。修理する側になってよくわかったのですが、修理技師に依頼してすぐに直るというわけにはいかないんです。もちろん直る箇所もあるのですが、本格的にメンテナンスすると数時間では終わらないんです。でもそれを知っている人は多くないので、すぐ直ることに期待をするのですが、結局一か所直して、その後また他の箇所を直す、最終的には何回も修理することになる場合がよくあります。 

この63年製のA100はかなりリーズナブルで手に入れたので最初からメンテナンスすることを予想していましたが、中を開けてみると錆びていたり、その他意外なことがあったりして計画通りには修理が終わらなかったりします。 

よくいろいろと修理できますねと言われたりするのですが、それはおそらく好きだからだと思います。ビンテージのハモンドオルガンという楽器が好きであり、自分の演奏する楽器について詳しく勉強しようと思った末にできるようになったと思います。もちろん修理に関してもこの先勉強継続ですが、直せるようになると修理は大変ですが、修理が完了してとても良い音で楽器を弾けるようになった時の満足感は言葉にできないです。そしていっそう愛着が湧きます。今後これ以上ビンテージのハモンドとレスリーを所有することはないと思いますが、今では誰かが直したものより、オリジナルもので整備されてないものを購入して自分ですべてレストアする方がいいと思っています。その方がどこの部品を直したのか、どのように整備したかなどすべてわかるので何か問題が起きたときにも問題個所が発見しやすいです。そして丁寧ではない技師が修理するとワイヤーの被覆がはんだで溶かされていたり、はんだ付けがきれいではなかったり、中途半端に部品が取り付けられてたり、余計な傷がついたりと様々なことがあるので、自分で修理するか信頼できる技師に頼んだ方が良いと思います。 

外観はアメリカで高額に販売されるもののように傷がほとんどないというわけではないのである程度歴史を感じますが、ビンテージのハモンドはそんなに状態の良くないものでも一つ一つ丁寧に直していけば音や弾き心地は最高のものになると思います。外観もある程度は修理できます。(それ以上は再生職人に依頼して直せば完全に傷なしの外観状態になるでしょう。) 

いろいろと書いているわけですが、あとプリアンプAO28とパワーアンプAO39のクリーニングと整備が残っているので、ここまで終わればかなり素晴らしい音が出てくれるはずと期待してます。 

ここまでの状態になるまで長い工程でした。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

Hammond A100のレストア 2 

やはり50年以上経って細部までメンテしてないとこうなります。掃除機で掃除したところとそうでないところの違いがわかるでしょうか? 

この爪の先にフェルトが付いていますが、この部品をキーコンブと言います。鍵盤をグリサンドしてカチカチと鳴るオルガンはこのキーコンブがへたっています。応急措置としてこのフェルト周りや鍵盤に薄い布のようなものをつけますが、数が多いと大変です。ということで、交換した方がいいのですが、実はもうこのパーツは新品で手に入らない部品の一つです。状態の良い中古手に入れるか、どこかにまだあるかもしれない新品部品を幸運にも手に入れるか、もしく状態のよいM3などのスピネットから移植するしかないです。あと一つある手段はアメリカに一社このフェルトを張り替えてくれる業者がいますが、時間とコスト、手間がかなりかかります。 

幸いこのA100は汚いですが、あまり弾かれなかったようで、このキーコンブの状態はとても良いです。なので爪の下にあるフェルトを掃除して裏返しに装着すればまだまだ新品のような感覚になります。 

それとコントロールパネルを開けて掃除と接点に接点復活剤のDeoxitの散布。コントロールパネルのカバーは塗装をしました。これによってショートの原因になるハモンドヘアーと呼ばれるウィスカーが発生しなくなります。

 

 

 

野毛Junkのライブ (4月26日) 

野毛ジャンクにお越し下さいました皆様、ありがとうございました。楽しいライブとなりました。新しくリリースしたCDもお買い上げ頂きましてありがとうございました。

CDリリース 

お世話になっているアディロンダックカフェで行われた昨年末のライブCDが4月25日に発売されました。アルバムカバーはマミヤカメラの間宮さんが撮影した1930年代のシカゴの写真でライナーノートはラジオNIKKEIのテイスト・オブ・ジャズのディレクター小西勝明さんが書いて下さいました。 

アマゾンや山野楽器、その他のお店でも販売しております。またライブでも販売しております。ライブでご購入頂いた方には特別にサインもお付け致します。私にメッセージ頂ければ郵送も致します。  

どうぞよろしくお願い致します。

 

Hammond A100のレストア 1 

どうやらうちにやってくるビンテージハモンドは何か問題があって、どこかしらいろいろと修理の必要があるみたいです。どうしてでしょうか。もっと勉強していろいろ直しなさいと言っているでしょうか。本当はもっと楽に修理したいのです。今回は前回のB3と違う箇所を修理することになってます。

まずは周波数変換器取り付け。Trek IIのものは大きすぎてうまく収まらないので違うものであるKeyboard Partner製の周波数変換器を取り付けました。これはモーターの回転を60Hzにするためだけなので取り付けはTrek IIに比べとても簡単です。そしてトーンジェネレーターからのワイヤーが3本切れていたのではんだ付けしました。一通りの外装の清掃とレストア。中を調べると大きな亀裂があったのでボンドとパテの流し込みで修理。まだまだ続きますがとりあえず1日でいろいろやりました。 

やっぱり55年経っている楽器だからオーバーホールはしょうがないです。 

 

 

Hammond A100が届く 

大雨の日に63年初期製のA100がカナダから届きました。およそ1ヶ月ぐらいかかったでしょうか。Ebayで価格交渉して購入し、木枠業者で梱包してもらい、ヤマトの船便で横浜港まで運んでもらい、ピアノ運送会社に自宅まで届けてもらいました。木枠のため雨に濡れないように屋根付きの駐車場で木枠を外し、そこから家に運び込みました。工具一式揃っているので電動ドリルで木枠解体手伝いました。さすがに運び込むのは業者さんの方が慣れています。 

まあやはりオークションの写真と違いますね。だいたい写真の方が綺麗に見えます。実際は結構外観に傷があります。でもある程度まで綺麗に修復できそうです。ホコリだらけなのでまずは掃除からしないとなりません。 

これから少しずつ時間を見つけてこのA100を徹底的にレストアします。前回58年製のB3をレストアしたので問題はありませんが、リバーブアンプと内蔵アンプもあるので修理する点数は多いです。ざっと見た感じはほぼ全て、内蔵スピーカーの1つ以外は手がつけられていないオリジナルな状態のようです。 

時間はかかりますがこれをレストアしたらどんな音になるか楽しみです。自分で整備するといっそう愛着が湧きます。これから最高の状態になるようにレストアをしていきたいと思います。

PS. 英語で交渉、海外と日本国内の運搬業者手配、自分で修理できる人は輸入はいいと思いますが、そうでなければ日本の販売店の方がいいかもしれません。

 

Leslie 45のレストア 

ようやくLeslie 45 スピーカーのレストア終了しました。修理前後の写真も加え説明したいと思います。今回取り寄せたパーツで交換したものは、 

パワーアンプのブロックコンデンサー、コンデンサー、抵抗、ダイオード、ボリューム抵抗(これは交換せず) 、リレー (回転切り替えに必要)

 

*ブレーキ回路はファーストに切り替えたときに直流電流を流してしまうのでモーターに良くないということで除去しました。

6550、OC3、12AU7の真空管

マウントゴム

クロスオーバーコンデンサー(Trek II) 

 

ロワーローターのマウントのゴム

モーターのマウントのゴム

ベアリングのゴム

スピンドルのゴムワッシャーとマウントゴム

ロワーローターのベアリング 

 

プーリーのベアリング 

バックパネルのネジ

*その他オリジナルで全く消耗していないパーツはそのまま使います。 

そして、作業はパーツ交換以外に 

アッパーモーターとロワーモーターの分解清掃とオイル注し 

ホーンの清掃(中性洗剤で汚れ落とし)

Jensen V-21(ホーンドライバー)の分解清掃と調整

ローターの清掃

 

Jensen P15LL(ウーファー)の補修(表面上のヒビなど広がり防止の為にボンドを水で薄めたものを塗る)

内部の清掃(濡れた雑巾で中の埃を取る)

外観の補修(Howard Restore Finishとスチールウールで磨き、オレンジオイルで仕上げ)

 

という工程をすべて行いました。これ以上レストアするところはもうないというところまで行いました。ここまで行う業者(一部のアメリカの業者以外)は私の知る限りではありません。修理技師の方々も頼まれれば行うでしょうが、まずここまで依頼する人はいないと思います。 

ここまでするとこの先何年もメンテナンスフリーでずっと使えます。テストを行ったときもとても良い感じでした。しいてもう一つ行うとしたらウーファーのリコーンなのですが、これはリコーンキットをアメリカから取り寄せて、スピーカー専門業者に持ち込みでリコーンをしてもらうしかありません。おそらく慎重にやれば自分でもできるとは思いますが、ここは専門外なので業者にお任せようと思います。 

今回の修理でもたくさん学ぶことが多かったのですが、他のレスリースピーカーをレストアした経験から工程自体は問題はありませんでした。しかしやはり時間がかかりますね。自分のものということで丁寧にやりすぎてしまってかえって時間がかかりすぎてしまうということでした。 

来月にはHammond A100が届くそうなので、時間を少しずつ使いながらまたレストアしたいと思います。レスリーよりも行う工程がはるかに多いのでさらに時間がかかると思いますが、少しずつ行いたいと思います。 

アメリカからパーツの調達や修理もできますので、依頼を引き受けます。技師として私が尊敬しているハッチ工房の山本さんが忙しくてなかなかできない時は喜んで引き受けます。 

ポータブルなオルガンベンチ製作 

どこのメーカーでも折りたたみができる軽めのオルガンベンチを作っていないので製作しました。長い足鍵盤やフルサイズの足鍵盤を使うときには通常のベンチだとエクスプレッションペダルに足が届きにくい、もしくは届かなくなるので足鍵盤がベンチの下に入らないと使えないんです。そんなわけで、アメリカのオルガンプレーヤーの友人がキーボードスタンドの上にシートを作って装着するとオルガンベンチにできると教えてくれたので、ホームセンターに行って木材を選びカットしてもらい、鉋で面取りをして電動サンダーとヤスリで形と表面を整えてニス塗りしましたが、仕上げの塗装に失敗して全部塗装を剥がしてヤスリをかけ直して、また塗装をやり直したので時間がかかってしまいました。その後は止め金とネジでスタンドにシートを固定し完了しました。重さは9.5kgとメーカーが作っているものに比べても軽いオルガンベンチで、高さもほぼビンテージのベンチと同じです。そして実際のビンテージのハモンドオルガンにも使えます。強度も十分でポータブルなので大きめの足鍵盤を使う時に重宝しそうです。 これで折りたたみも簡単にできて運びやすく、全部一人で機材の搬入と搬出、セッテングできるので便利です。できればどこかのメーカーが作ってくれればいいのですが・・・。

ちょうど色もオルガンと足鍵盤と組み合わせが良い感じで、足鍵盤もビンテージのハモンドオルガンを弾いている感じで遜色ない感じです。問題はステージにある程度スペースがないとセッテングするのが大変なことでしょう。これから使っていきたいと思います。

 

 

HUB浅草のライブ (3月23日) 

HUB浅草のライブにお越し下さいました皆様、どうもありがとうございました。満員御礼、大変感謝しております。お蔭さまでメンバー一同楽しいひと時でした。 

次回のHUB浅草のライブは6月14日(木)です。どうぞよろしくお願い致します。 

ファンキージャズもたくさん演奏しましたが、クールな感じでスタンダードも演奏でのちょっとした動画です。

 

 

Leslie 45の修理開始 

一昨年にHammond B3とLeslie 122を自宅に届いた時に置く場所がなくてしばらく友人に預かってもらっていたLeslie 45を引き取りました。早速音が出るかを確認した後に中身を開けました。以前は細かい構造や部品についてよくわかりませんでしたが、B3とLeslieを徹底的にレストアしたお蔭と継続して修理について勉強しているのでよくわかるようになりました。それでまずはアンプがどうなっているか、コンデンサーや抵抗がオリジナルであるのか、交換されているのか、ウーファーやホーンドライバーがオリジナルで何が付いているのか、その他細かいところまで見て、まずはウーファーのコーンに少しヒビが数か所入りかけていたので、補修しました。本当はリコーンするのが良いのですが、できるだけオリジナルのものを大切に使いたいので、ボンド(ボンドを使いますが水で薄めて硬くなりすぎないようにします)でヒビの部分や部分全体的に補修しました。これで大丈夫ですが、気に入らなければリコーンをするという事にしました。それ以外は隅から隅までレストアするにはアメリカからパーツを取り寄せなければならないので、交換するパーツをメモし、オンラインで注文。 

今日は今度家に届く(と言ってもおそらくまだ船便で一ヵ月はかかり、現在はカナダで木枠梱包を終えたばかり)Hammond A100のレストアに必要なパーツが届いたので早速検品。これであとはオルガン本体待ちになりました。 

ということで、オルガンの到着を待つ間にこのLeslie 45をレストアする予定です。このレスリーは一般的な122や147と比べ、古いモデルでスロー回転がないストップとファーストのみですが、キャビネットのつくりやモーターなども実はしっかりできているんです。音も現時点でもかなり素晴らしいのですが、これを徹底的にレストアするとさらに良くなるので楽しみです。 

ということで修理日記でした。また今年も修理話が続くと思います。工具も修理に必要なものがほとんどすべて(インチのものやその他特殊な工具も)あるので、修理の依頼にも対応できるかと思います。 

なんだかミュージシャンだか修理技師だかわからないようになってきていますが、これも自分が演奏する楽器ということで音楽活動の一部ということでやっております。

 

 

63年製のHammond A100を購入し輸入 

以前から気になっていて新たにHammond C3かA100が欲しいと思い、予算を決めてしばらくの間インターネットで探し、良いものが見つかったら出品者に連絡し、アメリカの市場価格と比べて値引き交渉、船便で日本に送れる会社を探し、大まかな見積もりを出してもらい、一番費用が手ごろな会社を選定し、商談を成立させ、これから木枠を作ってもらい北太平洋をカナダから船で横断して日本に到着予定です。着いたら徹底的に修復して練習やその他に使用したいと思います。状態は良さそうで、63年初期に作られたこのA100はB3と若干作りが違うのでまた修理の勉強のためにもと思いました。 

ある程度時間をかけていろいろなサイトで見つけて写真で年代や状態を判断し、出品者に連絡を取り、値引き交渉を行うという手順です。個人売買の方がさらにお手頃な価格で購入できますが、家まで引き取りに行くという事がほとんどの場合なので、木枠を組める運送業者が近くにあれば良いのですが、そうでない場合は送料でとても高くつきます。なので場所や相手も選ぶ事も重要で、ハモンドオルガンを国内外に送った事のある個人経営のお店を選ぶことが多いです。そしてアメリカやカナダは広いからなかなか大変です。最初は状態の良い初期型のC3もお手頃なのが見つかったのですが、大きさと置く場所の都合で断念し、A100になりました。手間がかかりますが、このA100は今のデジタルの2段鍵盤のオルガンの店頭価格より遥かに安くなりました。その代わり送料と輸入手続き(ちなみに日本へ輸入の場合、楽器は関税はなし、消費税と地方税のみ)があるのでこれが少し費用が掛かってしまいます。なので写真や出品者やりとりで年代や状態を判断、そして修理できれば選択がかなり増えます。 

いずれ今回の輸入プロセスについてさらに詳しく書きたいと思います。 

たまにアメリカやカナダからビンテージハモンドオルガンを輸入して修復して販売すればよいと言われますが、私の経験上、日本の住宅事情、メンテナンスが必要になる、そして修理技師の不足、その他もろもろを考えるビンテージハモンドは残念ながらなかなか売れません。今のデジタルハモンドを選択する人がほとんどで商売は難しいと思います。しかし今のデジタルハモンドや現行のレスリーは状態の良いビンテージには絶対に勝てません。それだけ素晴らしい楽器だという事ですね。

 

 

横浜BarBarBarのライブ (2月8日) 

先日の横浜BarBarBarのライブにお越し下さいました皆様に感謝しております。どうもありがとうございます。多くの方に来て頂き嬉しく思います。 

演奏中にどこからか口笛が聞こえたのでメンバーが吹いているかなと思ったらお客さんでした。それだけ気持ちが良かったのでしょう。(笑)

 

 

先日のサムタイムのライブ動画 3 

もう一つ動画をアップロードしました。邦題は抱きしめたいなのですが訳をすると手を握りたいという感じでしょうか。ということでBeatlesのI Want to Hold Your HandでGrant Greenのトリビュートです。最近バンドらしいサウンドになってきたので今後がますます楽しみです。

先日のサムタイムのライブ動画 2 

先日のサムタイムのライブで演奏した1曲をYouTubeにアップロードしました。最近ずっとJack McDuffを聞いているので彼が演奏しているMean to Meという曲が好きで演奏してみました。 

アメリカでは先日までNAMMショーの話で盛り上がっていて、去年から使っているLegendオルガンの最新アップデート音源がそこで披露となりました。メーカーからそのアップデートのベータテスト依頼があったので先日のライブから使い始めました。音も前回よりもさらに改良されたので自宅のB3の音にさらに近いように調節して良い感じになってきました。これからも楽しみです。

吉祥寺サムタイムのライブ (1月25日) 

記録的な寒さでしたが吉祥寺サムタイムにお越し下さいました皆様方に感謝しております。沢山の方々に来て頂き大変嬉しいです。どうもありがとうございました。 ギターは小暮哲也さん、ドラムは二本松義史さんとのレギュラートリオでした。トリオとしても更に良い感じになってきましたので今後が楽しみです。

次回のサムタイムは4月11日(水)です。どうぞよろしくお願い致します。

 

ハモンドオルガンとレスリーの修理 17 

レスリー122の上下のモーターのノイズが洗濯機のようにうるさくて、オルガンのボリュームを小さくして演奏する時にモーターの音の方が大きかったので、もう一度全部分解してオイル注してすべてのゴム足も交換しました。半年ぐらい前にも分解清掃したのですが、それでも直らなかったので今回はさらにオイルを注入してモーターの中身のワッシャーなども交換しました。以前にホーンのモーターはいじられたような跡があり、少々部品の不具合がありましたが、ローターのモーターからの一部移植と家にあったパーツで何とか事なきを得ました。今はかなり静かになったのでこれで終了です。

これでモーターの修理、アンプの修理、スピーカーコーンの一部ひび割れの修理、ホーンの清掃と調整、ベアリングの交換、クロスオーバーコンデンサーの交換などすべてやれるべき事はやりましたので、当分修理しない事を願ってます。

B3の方は定期的なメンテナンスという事で真空管のチェック、一部の真空管の接点をよくするために接点復活剤のDeoxITを塗り、バスバーをシフトさせて他列接点場所を移動しました。

修理するのは楽しいのですが、気持ちの良い音で練習する時間に使いたいので、ひとまずこれでハモンドB3とレスリー122の修理・調整を終わらせたいと思います。また不具合が発生すれば修理したいと思います。

でも実はレスリー45も他に所有しているんです・・・。(笑)もし場所があったらA100かC3を購入してまたじっくりとメンテナンスしたい気持ちもありますが、残念ながら場所がない状況です。アップライトピアノを売ってオルガン2台置くか検討中ではありますが・・・おそらくしないと思います。

 

先月のアディロンダックカフェでの動画 

昨年12月にアディロンダックカフェでライブ録音がありました。メンバーはギターの小暮哲也さん、ドラムの二本松義史さんのオルガントリオでした。その時の動画の一部をアップロードしました。このライブ録音のCDについての詳しい情報はまだですが、詳細がわかりましたらお知らせ致します。

ちなみにこの動画はCanon iVIS mini Xで撮影したものです。超広角で高画質・高音質で重宝しています。