ようやくLeslie 45 スピーカーのレストア終了しました。修理前後の写真も加え説明したいと思います。今回取り寄せたパーツで交換したものは、
パワーアンプのブロックコンデンサー、コンデンサー、抵抗、ダイオード、ボリューム抵抗(これは交換せず) 、リレー (回転切り替えに必要)
*ブレーキ回路はファーストに切り替えたときに直流電流を流してしまうのでモーターに良くないということで除去しました。
6550、OC3、12AU7の真空管
マウントゴム
クロスオーバーコンデンサー(Trek II)
ロワーローターのマウントのゴム
モーターのマウントのゴム
ベアリングのゴム
スピンドルのゴムワッシャーとマウントゴム
ロワーローターのベアリング
プーリーのベアリング
バックパネルのネジ
*その他オリジナルで全く消耗していないパーツはそのまま使います。
そして、作業はパーツ交換以外に
アッパーモーターとロワーモーターの分解清掃とオイル注し
ホーンの清掃(中性洗剤で汚れ落とし)
Jensen V-21(ホーンドライバー)の分解清掃と調整
ローターの清掃
Jensen P15LL(ウーファー)の補修(表面上のヒビなど広がり防止の為にボンドを水で薄めたものを塗る)
内部の清掃(濡れた雑巾で中の埃を取る)
外観の補修(Howard Restore Finishとスチールウールで磨き、オレンジオイルで仕上げ)
という工程をすべて行いました。これ以上レストアするところはもうないというところまで行いました。ここまで行う業者(一部のアメリカの業者以外)は私の知る限りではありません。修理技師の方々も頼まれれば行うでしょうが、まずここまで依頼する人はいないと思います。
ここまでするとこの先何年もメンテナンスフリーでずっと使えます。テストを行ったときもとても良い感じでした。しいてもう一つ行うとしたらウーファーのリコーンなのですが、これはリコーンキットをアメリカから取り寄せて、スピーカー専門業者に持ち込みでリコーンをしてもらうしかありません。おそらく慎重にやれば自分でもできるとは思いますが、ここは専門外なので業者にお任せようと思います。
今回の修理でもたくさん学ぶことが多かったのですが、他のレスリースピーカーをレストアした経験から工程自体は問題はありませんでした。しかしやはり時間がかかりますね。自分のものということで丁寧にやりすぎてしまってかえって時間がかかりすぎてしまうということでした。
来月にはHammond A100が届くそうなので、時間を少しずつ使いながらまたレストアしたいと思います。レスリーよりも行う工程がはるかに多いのでさらに時間がかかると思いますが、少しずつ行いたいと思います。
アメリカからパーツの調達や修理もできますので、依頼を引き受けます。技師として私が尊敬しているハッチ工房の山本さんが忙しくてなかなかできない時は喜んで引き受けます。