ハモンドオルガンとレスリーの修理 7

今回はビブラートラインボックスのコンデンサーと抵抗をすべて交換しました。コンデンサーはワックス紙のもの(大体1964年製ハモンドよりも前のものはすべてこれが使われています)が使用されていて、経年劣化します。そんな訳で今回交換することにしました。今まで修理した部分よりはるかに簡単(でもはんだ付け作業の連続ですが、今までの修理で慣れてました)でしたが、やはり数時間はかかりました。でも一番短かったのではと思います。いろいろな方法がありますが、ワイヤーごとすべて取り外すことはせず、コンデンサーと抵抗が巻き付いているワイヤーはそのままにして切断して、その切断部分から新しいものをはんだ付けという作業になりました。 

音はコーラスやビブラートをかけた時のスムーズさが増したような感じですが、そんなに劇的には変わりませんでした。すでにほとんどの部品を交換しているのでかなり良い音なので満足ですが、どうせなら徹底的にということで作業しました。あとは心臓部のトーンジェネレーターのコンデンサーを交換することですが、この作業は難易度がかなり高いので、ハッチの山本さんに任せようと思います。できないことはないのですが、おそらく2日ぐらいかかりそうなので、山本さんでしたら1日でできるそうです。 

そのあとは足鍵盤のすべてのフェルト交換とレスリーのパワーアンプの一部抵抗とコンデンサー(すでに以前交換されていますが)を交換、クロスオーバーのコンデンサーの交換という作業になります。 

すっといろいろとメンテしてきましたが、ここまですると音がとても良いですね。今のデジタルのハモンドオルガン(いろいろなメーカーから出てますが)と比べて、はるかに音が良いです。心地が良い音で、弾き続けたくなる感じがします。やはり、現行のデジタルは太刀打ちできないなと思います。