大学でジャズ史の講義

大学で一般教養としてジャズ史を教えるようになってもうすぐ2年目が終わります。単にパワーポイント使い、音源を聞かせるというだけではよくあるクラスでつまらないので、ビデオなども見せたりします。しかしそれも誰でもできるので、弾きながら説明して一味違うようにしています。時には履修生が楽器を演奏するようであれば、音楽的にも深い説明、たとえばTake Fiveだったら5/4でどのようにしたら5拍子をとらえたら良いかとか、ジャズとラテン音楽は混ざったりという関係があって、ではラテン音楽はブラジリアン、アフロキューバン、その他カリプソ、レゲエなども弾きながら説明します。(これはシカゴでブラジリアンバンドとアフロキューバンバンドでピアノで演奏していたのが役にたってます。)ブルース、ブギウギといった説明は弾きながらして、スイング時代とは密接な関係があって、それからブギウギはR&Bやロックンロールに変化していきと説明して、ロックンロールピアノを弾いたりします。(でもピアノは足で弾きませんよ。) 

そんな感じで今日はハードバップ時代だったので、Jimmy Smithの説明とともにどうやって彼は演奏していたかとデモ演奏しながらオルガンを弾きました。講義する時代の中で一番好きな時でもあります。 

ただ残念ながらそれでも寝る学生、来ない学生はいるものです。幸いJimmy Smithの説明の時には寝る履修生はいませんが。もったいないです。アメリカやヨーロッパの大学生は講義で寝ません。さぼる事もほとんどありません。良くない授業は学費返せというぐらいなんです。だから日本の高等教育も受験中心ではなく、変革が必要だなと思います。

話は反れましたが、少しでも若い人がジャズファンになってくれればと思いこのクラスを教えています。そうでないとヨーロッパのようにもっともっとジャズシーンが悪くなり、ジャズと一般聴衆の差がさらに大きくなってしまうと思います。少しでもジャズに興味を持ってくれればと願い講義しています。